取扱説明

取扱説明

作動角・屈折角

シングルジョイントを単体で、連続的・断続的にトルクがかかる条件でご使用になる場合は、可能な範囲で極力、角度を緩和すると負荷が軽減され、寿命UPが見込めます。より広角度での使用を希望される際は、お問い合わせください。専用製作になりますが相談受け付けております。

シリーズ シングル ダブル 中間軸付
S・Nシリーズ 30° 60°(片側30°) 60°(片側30°)
F・Cシリーズ 25° 50°(片側25°) 50°(片側25°)
Kシリーズ 15° 30°(片側15°) 30°(片側15°)
作業角の説明図

角速度の変化について

シングルジョイントを角度をつけて回転させると、入力軸と出力軸の間で、1/2回転を周期として増速、減速が繰り返されるいわゆる不等速運動が生じます。

入力軸と出力軸の関係
角速度の変化について
1回転中の速度の変化

位相「1対のジョイントの向き」

誤位相でセットした場合、出力軸(III軸)の脈動により、トルク変動が発生し振動及び異音の原因になり、早期の破損につながることもあります。

1. 正位相(正しい向き)

図1の様にセットすると、不等速が相殺されI軸とIII軸は等速となります。

正位相 図1
正位相 1回転中の速度の変化

2. 誤位相(誤まった向き)

図2の様にセットすると、I軸・III軸と不等速が増幅されます。

誤位相 図2
誤位相 1回転中の速度の変化

設計、及び取り付け上の注意

  1. 機械構造上、組み立て上の誤差を吸収するために、ジョイント、又は接続軸に必ず軸方向の調整機構を設けてください。
  2. 調整機構が無い場合、スムーズな回転が得られず、早期の破損につながることもあります。
  3. ジョイントには極力、引っ張り荷重や圧縮荷重が掛からないようにしてください。
  4. 軸受はユニバーサルジョイントの近くに設けてください。
  5. 極力、均一荷重・角度にて使用してください。
    また、下記条件でのご使用の場合は、事前にお問い合わせください。
    ◎高温環境 ◎粉塵環境 ◎繰り返し衝撃や振動がかかる場合 ◎連続運転

現在、取扱説明書を準備中です。より詳細な案内をしばしお待ちください。
ご不明点は、お気軽にお問い合わせください。

設計、及び取り付け上の注意

組立作業を容易にするために

ユニバーサルジョイントには、予め相手軸とのセットピン穴が加工されています。セットピン穴は、専用機により正確に加工されているので、継続してお使い頂く場合には簡単な軸用穴あけ治具をご用意いただけると便利です。相手軸の交差はH8程度に仕上げてください。治具の販売も計画中です、ニーズ調査中のため、ご所望の場合、ぜひ一報ください。

メリット

  • 組立作業の標準化
  • 組立作業の軽作業化
  • 立作業時の仕損じ発生防止
  • ユニバーサルジョイントの互換性
組立作業を容易にするために

強力セットピン

  • 製品型式により、標準的に付属するピンです。
  • 下図のように段付で片効きになっています。
  • 相手軸のピン穴には多少の芯ズレがあっても差し支えありませんが、ピン穴の公差はH8程度に仕上げてください。
  • 材質SCM415を浸炭焼入し、研磨仕上(公差m6)しています。
強力セットピン

平行強力セットピン

頻繁に正逆転や起動停止がある場合、及び繰り返し衝撃運動がかかる場合は、ピンが抜け出る恐れがありますので、平行強力セットピン(両効き)をご使用下さい。平行協力セットピンをご使用になる場合には、品番末尾に『-E』をつけてご指示下さい。
例:SC-08-00A-E NC-08-00C-E SP-08-00A-00E

平行強力セットピン

リングスプリングの取り扱い方

リングスプリングは下記の場合において、スプリング効果を失う事があります。

  • 一度セットしたリングスプリングを脱着した場合。
  • ジョイント外周に掛けたままで、長時間経過した場合。
  • ハンマー等で打ちつけ、変形した場合。下図のような工具を用意すると、組立作業が容易になります。
リングスプリングの取り扱い方

給油について(S・Nシリーズ)

使用開始前に十分な初期給油をおこない、良好な円滑状態でご使用下さい。環境(高温、安全、粉塵等)が悪く、メンテナンスが困難な条件下では、ゴムカバー付き(グリス封入)が効果的です。一般的には、次のような給油方法を行います。また、給油が十分であればあるほど、ユニバーサルジョイントの寿命は伸びていきます。

製品画像
項目 材質 耐寒温度 耐熱温度
ゴムカバー NBR -20℃ -100℃
特製ジャバラ CR -40℃ -130℃
グリス OSグリス(相当品) -5℃ -120℃
初期、又は定期給油
強制給油(常時給油)

※特に、許容条件に近い数値でのご利用の場合、強制給油が必要です。
使用環境上、メンテナンスが難しい場合はF・C・H等の給油メンテナンスが不要なシリーズを提案させていただきます、詳細はお問い合わせください。

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